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「variable」タグの記事が1件件あります

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· 約3分
Thurendous
Polymetis

Hello, everybody!

TL;DR:

結論を言っておきますと、秘密をオンチェーンに乗せるな。private という修飾子も秘密を保持するのに、意味をなさない。

勘違いしていませんか

solidity に触ると、private という修飾子にであうことがあるかと思うんですが、それは時にはプライベートという修飾子をつけてあるので、より秘密性を持っている変数でパスワードとかを保存すればよくね?と勘違いをすると思います。結論からいうと、ブロックチェーンというものは全くと言っていいくらいプライバシーがありませんので、秘密をオンチェーンに保存するのは論外だということです。

プライベートな変数を呼び出してみる

さて、実演を伴って行きたいので、コードを実際に動かしてみて行きましょうか。

今回の使うレポジトリはこちらです。

レポジトリの結果を見たい方はこのようにしましょう。

git clone https://github.com/thurendous/private-var
yarn install
yarn hardhat test

これで以下のような結果になります。

imageOfTerminalwithResult

今回使ったディレクトリーはtestcontractsのみです。

その詳細を説明します。

今回はこんなコントラクトを作ってみました。 中身は至ってシンプルです。

  • LoginContractというコントラクトを宣言
  • private な変数の userName, password を作りました。 この2つの変数をコンストラクタで初期化しています。
// SPDX-License-Identifier: UNLICENSED
pragma solidity ^0.8.9;

// Uncomment this line to use console.log
// import "hardhat/console.sol";

contract LoginContract {
bytes32 private userName;
bytes32 private password;

constructor(bytes32 _username, bytes32 _password) {
userName = _username;
password = _password;
}
}

コントラクトのストレージの単位は slot と言われます。このスロットを実は何らかの方法で読み取ることができるのです。

続いて、testフォルダを見てください。

以下のコードが描かれていると思います。

  • テストのフォルダは書いたコントラクトのテストをするためのフォルダ

今回はテストをするというか、ストレージのスロットを読み取ることにします。

const {
time,
loadFixture,
} = require('@nomicfoundation/hardhat-network-helpers')
const { anyValue } = require('@nomicfoundation/hardhat-chai-matchers/withArgs')
const { expect } = require('chai')
const { ethers } = require('hardhat')

describe('LoginContract', function () {
// this is the test we run to reveal the private variable
it('should show us private variable data', async function () {
const LoginContract = await ethers.getContractFactory('LoginContract')

const userName = ethers.utils.formatBytes32String('calvin')
const password = ethers.utils.formatBytes32String(
'passwordIsMyBigSecret'
)

const loginContract = await LoginContract.deploy(userName, password)

await loginContract.deployed() // wait for it to be deployed

const slot0 = await ethers.provider.getStorageAt(
loginContract.address,
0
)
const slot1 = await ethers.provider.getStorageAt(
loginContract.address,
1
)
const formatUsername = await ethers.utils.parseBytes32String(slot0)
const formatPassword = await ethers.utils.parseBytes32String(slot1)

console.log('userName should be ->', formatUsername)
console.log('password should be ->', formatPassword)
})
})

結構たくさん書かれていますが、少しずつご説明します。

テストの大きな単位、「LoginContract というテストをするよ」ということを意味します。

describe('LoginContract', function () {

}

テストのより小さな単位、文字列の部分は自由に記載して OK。自分が書いたのは「プライベートな値を出してくれるよ」ということを意味する

 it('should show us private variable data', async function () {

}

コントラクトのクラスを作成します。

const LoginContract = await ethers.getContractFactory('LoginContract')

sername, password を作成しておきます。

const userName = ethers.utils.formatBytes32String('calvin')
const password = ethers.utils.formatBytes32String('passwordIsMyBigSecret')

コントラクトをインスタンス化します。そのときに、コントラクトのコンストラクタに入っている引数、先程作った username, password も代入します。

const loginContract = await LoginContract.deploy(userName, password)

コントラクトのデプロイを待ちます。

await loginContract.deployed() // wait for it to be deployed

続いて、肝心なところです。コントラクトのスロットを読み取ります。ポジションはそれぞれ 0, 1 です。これはuserName, passwordのポジションと同じです。

const slot0 = await ethers.provider.getStorageAt(loginContract.address, 0)
const slot1 = await ethers.provider.getStorageAt(loginContract.address, 1)

読み取った値を整形します。

const formatUsername = await ethers.utils.parseBytes32String(slot0)
const formatPassword = await ethers.utils.parseBytes32String(slot1)

ターミナルへ表示させます。

console.log('userName should be ->', formatUsername)
console.log('password should be ->', formatPassword)

これで先程の結果の画面が表示されて、読み取られていることがわかりますね。

  LoginContract
userName should be -> calvin
password should be -> passwordIsMyBigSecret
✔ should show us private variable data (668ms)


1 passing (670ms)

だから、private な変数だったとしても、秘密なことは何一つねえよ。

THE END